対応!
詳細なご相談内容がある方
本件は奥様からのご相談でした。
ご本人には双極性感情障害の既往があり、ここ最近は気分の波が大きく、子どもへの怒りの爆発や、家族との衝突が増えていました。
医療機関への通院は中断しており、薬は奥様が代理で受け取っていましたが、症状は悪化傾向。先週は娘さんへの暴力行為も見られ、警察が介入する事態となりました。
主治医とも連携し、「早急に入院して治療が必要」と判断されたため、Sun Roadへ搬送依頼をいただきまし
ご自宅に到着した時点で、ご本人はすでに強い興奮状態でした。
スタッフの声掛けにも耳を貸さず、家族に対して怒鳴り声を上げながら物を投げつけるなど、危険行動が認められました。
■ CVPPP(包括的暴力防止プログラム)に基づく安全確保
Sun Roadでは、精神科医療現場で用いられる**CVPPP(包括的暴力防止プログラム)**を基盤に、
・興奮している人への接近角度
・腕や頭部の保護
・刺激を減らす立ち位置
・言葉がけのトーン
・必要最小限の身体介入
などを体系立てて実施しています。
CVPPPは「不必要な力を使わず、相手の尊厳を守りながら安全を確保する」ための国際的に認められた技術です。
今回も、
①場の安全確保 → ②刺激の最小化 → ③必要最小限の身体介入
の順番を徹底し、3名の専門スタッフで安全に抑制を行いました。
暴れる可能性が高い場面でしたが、CVPPPの原則に沿うことで、ご本人や家族、スタッフに大きな危険が及ぶことはありませんでした。
■ 抑制後の心理支援
身体拘束は最終手段であり、行った後のフォローが最も重要です。
心理カウンセラーがすぐにそばにつき、
・否定しない
・短く、落ち着いた声で話す
・状況をわかりやすく説明する
・感情を受け止める
という「ディエスカレーション(興奮の鎮静)」を続けました。
その結果、ご本人の呼吸は徐々に整い、興奮は低減。
車内に移動する頃には、スタッフの言葉に反応し始め、自発的な会話も見られました。
■ 病院到着
病院到着時にはすでに表情も穏やかになり、
自らの足で診察室に入ることができました。
医師の診察もスムーズに進み、そのまま入院となりました。
「家族だけではとても対応できる状態ではなく、あの日Sun Roadさんが来てくれなかったらどうなっていたかと思うと怖いぐらいです。
興奮して暴れていた夫を、安全に、そして尊厳を傷つけない形で落ち着かせていただき、本当に感謝しかありません。
最後は自分の足で病院に入っていく姿を見て、涙が出ました。」

精神疾患搬送や長距離搬送など、患者様の状態に応じた搬送のご予約・ご相談を承ります。
詳細なことが決定していない場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
お急ぎの方は、お電話でのご予約も可能です。
電話が難しい方はこちら