対応!
詳細なご相談内容がある方
本件は、区役所生活福祉課の職員からのご相談でした。
高齢者施設に入所中の男性入所者が、認知症の進行により職員への暴言・暴力行為が見られ、施設では対応が困難となっていました。
ご本人は施設職員に強い不信感を抱いており、通常の送迎ではかえって興奮するおそれがあるため、精神科専門の搬送チームであるSun Roadへ依頼されました。
当日は、心理カウンセラーを含むスタッフ3名で現場に向かいました。
施設に到着すると、ご本人はSun Roadのスタッフを施設職員と勘違いし、「さっきから頼んでるのになぜ持ってこない!」と強い口調で訴えかけてきました。
確認すると、ご本人は「紙とペン」を要求していたようですが、それはすでに渡されており、床に投げ捨てられていました。
心理カウンセラーはそれを拾い上げ、「大変お待たせいたしました。ご所望のお品はこちらでしょうか?」と優しく声をかけながら手渡しました。
そのやりとりの中で、ご本人は少しずつ表情を和らげていきました。心理カウンセラーは認知症の特徴である「短期記憶障害」を考慮し、本人の長期記憶に残る若い頃の話題に切り替えました。
「昔はどんなお仕事をされていたんですか?」と尋ねると、
「池袋でバーテンダーをしていたんだ」と懐かしそうに語り始めました。
その瞬間、険しかった表情が一気に柔らぎ、会話の中に笑顔が戻ってきました。
「よかったら、車の中でゆっくりお話を聞かせてください」とスタッフが声をかけると、
「じゃあこの子らとちょっくら行ってくるわ!」とご本人は快く歩き出しました。
車内では、これまでの人生や思い出話に花が咲き、終始穏やかな時間となりました。
病院に到着する直前、ご本人は少し寂しそうに「最近、物覚えが悪くてな…」とつぶやかれました。
心理カウンセラーが「その治療のために、今日は私たちが来ました」と伝えると、
ご本人は小さくうなずき、落ち着いた様子で診察室へ。
医師の話にも耳を傾け、無事に入院が決定しました。
今回は急な搬送にも関わらず、迅速にご対応いただきありがとうございました。
施設職員が何を言っても聞き入れてくれなかった方が、Sun Roadの方々とは穏やかに話しておられる姿を見て驚きました。
カウンセラーの声かけがとても自然で、本人のプライドを尊重してくださったのが印象的でした。
安心してお任せできました。
精神疾患搬送や長距離搬送など、患者様の状態に応じた搬送のご予約・ご相談を承ります。
詳細なことが決定していない場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
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