対応!
詳細なご相談内容がある方
本件は、区の高齢者福祉課より「家庭内での興奮・暴言が増えており、家族では対応困難」と相談を受けたところから始まりました。
ご本人は
・アルコール関連認知症の疑い
・妻への暴言、金銭要求
・禁止されている自動車運転を試みる
・前回退院後からの異常行動
などが継続し、家族関係の破綻も懸念される状態でした。
さらに、現在かかりつけの病院がなく、入院先も見つかっていないとのことでした。
私たちSun Roadの精神科救急隊は、ご本人・ご家族・地域支援者の安全を守りながら、スムーズに医療へ繋ぐ必要がありました。
入院先が見つかっていないとのことから、精神科救急隊のスタッフが精神科医療機関の選定を開始。
数十件の病院に連絡を行い、久留米ヶ丘病院から診察可能との回答を得ることができました。
搬送当日は、患者さまのご自宅近くで区職員と合流し、患者さまのもとへ向かいました。
接触直後、ご本人さまは強い拒否を示し「帰れ!!」と怒声を上げるなど、緊張感のある場面となりました。
Sun Road精神科救急隊のメンバーである心理カウンセラーは、興奮の第一波を刺激しないよう、
・低刺激の声がけ
・正面を避けた立ち位置
・ご本人のスペースを確保
といった認知症患者さまへの専門的アプローチを実施。
話題転換(ズラし)の技法を用いて、ご本人さまの“昔話”や“地元での暮らし”に触れていくと、
徐々に怒りのトーンが低下し、こちらの話を聞ける状態への移行しました。
さらにご本人さまが抱えるアルコールに関する不安を受容しながら話を進めると、
「酒はやめてゼロビールにしようかな」
と行動変容が見られる発言もありました。
両脇を軽く支えると、ご本人さまは抵抗することなく立ち上がり。自力で車内へ移動。
車内では終始穏やかで、ご自身の生活や家族への思いなど、さまざまな話を聞かせてくださいました。
診察室でも落ち着いた受け答えができ、医師の説明に対して
「入院は嫌だけど、Sun Roadの人たちが、いい病院だと言うし、家族のためにも頑張るよ」
と前向きな言葉がありました。
そのまま入院が決定し、ご家族さまも安心されていました。
ここ数週間、家族だけでは本当に限界でした。
Sun Roadの精神科救急隊は病院を見つけてくれただけでなく、当日も本人を怒らせることなく寄り添ってくださり、最後は本人が「家族のために頑張る」と言ってくれたのが涙が出るほど嬉しかったです。
もうダメだと思っていましたが、もう一度本人を信じ、家族で支えてみようと思います。
本当にありがとうございました。

精神疾患搬送や長距離搬送など、患者様の状態に応じた搬送のご予約・ご相談を承ります。
詳細なことが決定していない場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
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