ご相談は渋谷区中央本町保健所から寄せられ、その後ご家族へと引き継がれました。
患者様は統合失調症の診断歴があり、服薬を中断した状態で独語や受診拒否が強く、過去の入院体験がトラウマとなって「病院」や「入院」という言葉に過敏に反応してしまう状況でした。
家族だけでは対応が難しく、精神科搬送の実績を持つSun Roadへの依頼となりました。
当日、ご自宅に到着すると玄関の鍵は開いていたもののご本人の姿はなく、家族は動揺されていました。
スタッフは「遠くには行っていない」と判断し、よく行く場所を家族に聴取。近隣のスーパーで買い物をしているご本人を、家族とスタッフが一緒に発見しました。
自宅に戻ったところで心理カウンセラーが接触を開始。
ご本人は「病院には絶対に行きたくない」と強く拒否されましたが、暴力的な行動はなく、言葉での抵抗が中心でした。
診察時間が迫っていたため、スタッフが両脇に入り、歩行を促しながら車両へ移動。
車内では心理カウンセラーが声をかけ続け、安心感を持てるよう努めました。
移動中に徐々に落ち着きを取り戻し、病院到着時には穏やかな状態で受診へと進むことができました。
Sun Roadの目標は、どんなに強い拒否があっても最終的に「落ち着いた状態で診察を受けてもらうこと」。今回もその理念を体現した搬送となりました。
このたびは本当にありがとうございました。
本人がいなくなったときは心底驚き、どうすればよいか分からない状況でしたが、スタッフの方々が冷静に行動してくださり、短時間で見つけ出すことができました。
その後の対応も、ただ力で押さえ込むのではなく、本人に寄り添いながら声をかけ続けていただき、最終的には落ち着いて病院に入ってくれました。
家族だけでは絶対にできないことを実現してくださったことに深く感謝しています。