こんにちは。Sun Road救急サービス代表の今城です。
私は東京消防庁で13年、救急隊長やポンプ隊長として現場対応を行ってきました。現在は、民間救急としてイベント救護や搬送サービスなどを提供しながら、「安心・安全な現場づくり」をサポートしています。
今回は、防災の視点から見た「イベントにおける医療体制」について、現場経験をもとにお話しします。
大規模なイベントや地域のお祭り、マラソン大会などは、多くの人が集まる特別な空間です。
しかしその一方で、「災害発生時に逃げ場がない」「医療体制が整っていない」といったリスクも潜んでいます。
実は、イベント会場こそ“防災拠点”としての意識が必要な場所なのです。
イベント会場には、数百人〜数万人規模の人が集まり、一時的に水・電気・トイレ・通路などのインフラが必要になります。これらはまさに、「街」と同じ構造を持っており、災害が起きた際には避難所や救護所としての役割も果たさなければなりません。
私たちSun Road救急サービスでは、「何も起きないのが一番」と考えつつも、“万が一”に備えた体制づくりが最も重要だと実感しています。元東京消防庁の救急隊として、現場では「大丈夫だろう」と油断していたことで命の危機につながったケースも見てきました。
さらに、イベント中に防災訓練や避難誘導体験を取り入れることで、来場者への啓発にもつながります。楽しさと同時に、命を守る意識を高めるチャンスなのです。
イベント中に地震や火災、大雨などの災害が発生した場合、最も重要なのは「初動対応」です。
しかし実際には、医療体制や避難誘導がうまく機能せず、混乱が拡大するケースも少なくありません。
ここでは、災害時にイベント会場で起こりやすい課題を解説します。
転倒や落下物によるケガ、パニックによる過呼吸、心停止など、災害時には医療的な対応が必要なケースが多数発生します。常駐の看護師や民間救急がいないと、応急処置すら行えないというのが現実です。
災害時は、119番通報が殺到し、救急車が現場に到着するまでに1時間以上かかることもあります。特に都市部では、同時多発的な出動が起きるため、民間の医療リソースとの連携が不可欠です。
主催者スタッフの中に、防災訓練を受けた人がいなければ、避難誘導も難航します。さらに、イベントアプリや館内放送を使った情報伝達手段の確保も事前準備がなければ機能しません。
災害時に負傷者が出た場合、主催者には安全配慮義務が問われる可能性があります。医療や防災体制を整えていないことで、結果的に責任問題になるケースも考えられます。
災害や体調不良、ケガなどが発生したとき、「すぐに診てもらえる場所」があるだけで安心感は大きく変わります。
救護所の設置と応急処置の体制づくりは、イベント全体の安全性を底上げする重要なポイントです。
会場内に目立つ形で救護所があると、来場者にとって安心感につながります。軽度な体調不良や、子どものけがでもすぐに対応できる拠点があることで、参加者もスタッフも落ち着いて行動できます。
心停止、熱中症、骨折、出血などの緊急事態では、救急車が到着するまでの応急処置が命を左右します。私たちSun Road救急サービスでは、元東京消防庁の救急隊員がAEDや酸素ボンベを用意し、医師到着前の初期対応を行います。
医療の知識がないスタッフだけで対応しようとすると、判断に迷いリスクが高まります。プロの看護師や救急救命士が常駐していることで、現場判断の精度が上がり、主催者の精神的負担も大きく軽減されます。
複数人が同時に体調を崩した場合、誰から優先的に対応すべきかの判断(トリアージ)が重要です。消防で鍛えた経験を持つ私たちは、緊急度や重症度に応じた判断ができる体制を整えています。
「何をどこまで準備すればいいかわからない」——これはイベント主催者の多くが抱える悩みです。
ここでは、実際に私たちがサポートしたイベントの事例をもとに、効果的な医療×防災体制づくりの具体例をご紹介します。
東京都内の地域フェスでは、真夏の開催に備えて熱中症対策と災害時の避難訓練を同時に実施。Sun Road救急サービスの看護師と救急救命士が常駐し、来場者に水分補給や体調チェックを促しつつ、避難誘導シミュレーションも行いました。
マラソン大会やサイクリングイベントなどでは、コース全体に数か所の救護チームを配置。電話で連携を取りながら、転倒者や体調不良者に迅速に対応しました。
大型商業施設でのイベントでは、災害発生時の避難導線マップを主催者と一緒に作成。救護所の位置やAED設置場所も含めて設計し、「医療×防災マニュアル」を構築しました。
現地スタッフには事前に応急処置やAED使用の講習を実施し、当日は民間救急チームと連携。「誰が、何を、どう判断するか」を明確にした体制で、スムーズな対応が可能となりました。
「どこまで準備すれば安心なのか」「医療スタッフをどう確保すればいいのか」——そんなお悩みをお持ちのイベント主催者様へ。
ここでは、私たちSun Road救急サービスがどのようにイベント現場をサポートしているかをご紹介します。
代表の今城をはじめ、スタッフは全員が元東京消防庁の救急隊経験者。救急救命士・看護師と連携し、あらゆる事態に備えた万全の体制を構築しています。
看護師をはじめとする医療従事者が現場に常駐。AED・酸素ボンベ・ストレッチャーなどを完備し、一次対応から搬送までを一貫対応できます。
事前に会場レイアウトや導線、過去のトラブル例などをヒアリングし、最適な救護体制・避難導線を共同設計します。現場での連携もスムーズに進みます。
イベント終了後は、発生した医療事案の記録や対応内容を含めた簡易報告書をご提出。主催者様の今後の運営に役立つフィードバックも行います。
イベント現場では「何も起きなければそれで良い」と思いがちですが、実際には**“起きないための備え”**が何より重要です。
特に災害時には、医療と防災の視点を融合させた体制が、来場者の命を守る鍵となります。
Sun Road救急サービスでは、東京消防庁での救急現場経験を活かし、「安心・安全なイベント運営」をサポートしています。
「何から準備すれば良いかわからない」とお悩みの方も、まずはお気軽にご相談ください。
一緒に、最適な救護・防災体制を作り上げていきましょう。