ご家族(父親)より、強迫性障害・ASDによる重度の生活困難がみられる中学生男子の安全な搬送についてご依頼をいただきました。
本人は現在、入院や移動に対して強い拒否感を示しており、非接触型で高度な心理的配慮が求められるケースでした。
医療機関と連携し、家族関係維持にも配慮した搬送プランをご提案しました。
当日は9時40分に新宿区のご自宅付近にスタッフが到着。
周囲の目に配慮し、事前に指定されたルート・停車位置 を厳守して待機。
現地では担当スタッフと事前に確認したとおり、本人の「聖域」となる生活空間や心理的境界を尊重しつつ、直接的な声かけや接触を極力避けた接遇を徹底。
搬送時は、 ディスポグローブ・消毒液・予備物品 を準備し、本人の「清浄感覚」に合わせて一つ一つ動作を確認しながら進行。
意思疎通が困難な場面でも 非言語的な観察と読み取り を行い、ご本人が安心できる環境作りに最大限努めました。
結果として 終始落ち着いた状態で車両に移動。
搬送中も刺激を最小限にし、予定通り駒木野病院へ搬送完了いたしました。
非常に高リスクな事例でありながら、スムーズに完了できたことをご家族・関係機関より高く評価いただきました。
息子は未成年で、本人のこだわりが非常に強く難しい対応だったにもかかわらず、事前からしっかりと情報共有や準備を進めてくださり、息子への対応も本当に丁寧に行っていただきました。
本人の感覚や行動傾向を十分に理解し、そのうえで 言葉遣いや動作のひとつひとつに配慮してくださった ことがとてもありがたかったです。
また、周囲への配慮や気遣いもあり、家族関係の破綻リスクを最小限に抑えていただきました。
安全で穏やかに終えられたこと、心から感謝しています。
またなにかあればぜひお願いしたいと思っています。ありがとうございました。
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